歩く速度

6月の半ばに怪我をして....足首周りに3箇所亀裂骨折....と名付けられた状態になりました。

なぜか、普通にアスファルトの道を歩いていただけ.....

と言いたいところですが、日々の生活の歪みに対する警告だったかも.....

一日のスケジュールにあれこれ詰め込んで終わらせようと考えたため、ちょっと重たい荷物を持ち、寝不足気味で目も疲れていたため、コンタクトレンズをせずに、メガネちゃん。

アスファルトのくぼみに足を取られてバランスを崩し...瞬間的にメガネがずれて視界が.....

あっと気づいたら転んでおりました。

 

その後、週に2回ほど整形外科の先生にお世話になって.....そろそろギプス生活も終わろうかという段階に近づいてきました。

 

この期間、歩く速度によって、見慣れた風景も変わるんだ....と気づきました。

怪我した当日からギプス&片方は杖....外出時、ギプス足はギプス足用のマジックテープで履ける医療用のクツ。ギプスじゃない方の足は普通にスニーカーとか履いているので、明らかに、「あの人、足怪我してるのね.....」という状態です。

 

この姿で、そろりそろり.....近くのスーパーに買い物に行って、自宅マンションのエレベーターに乗ろうと待っていたら.....同じマンションにお住まいだけど、一度も会話をしたことのない年配の女性も少しづつエレベーターの乗り場に近づいてきて.....話しかけて下さいました。

「なんだか、だんだん暑くなってきましたよね。あ、どうぞ。」「あ、有難うございます。」

お礼を言いつつ、私が先にエレベーターに入り.....私は彼女より下の階なので、すぐに「お先に失礼します....。」3〜4分のやり取りでした。

 

あれ、あの方と初めて会話交わしたな....と思いつつ、そうか、速度だ!と気づきました。

日頃普通に歩く時、私はどちらかというと、速度が速い気がします。エレベーターもあんまり使わない。でも、今は、一歩一歩かなり慎重にゆっくり。

 

この速度でこそ、初めて見えるものや知り得ることが出来る感情があるんですね。

自分がいつもいかに自分の速度で物事を感じているか、考えているか...

それは悪いことでもなければ、素晴らしい、ということでもなく.....

 

ただ、この世界には、なんと様々なものの感じ方とか、時の流れ方とか、感情とか...

あるのだろうかと...ハッと....して、自分のペースは大切に守りつつ.....

色んな速度に気づくようでありたいなあ....などと思う今日この頃です。